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抽象世界(~8/4) [美術鑑賞]

国立国際美術館の「抽象世界 Abstraction:Aspets of Contemporary Art」に行ってきました。
現代美術もいろいろありますけれども、今回は抽象美術にスポットを当てた展示です。ほんとうにほんとうに抽象的な、すぐに意味がわかりそうではないものばかりで見応えがあります。同じタイミングで開催されているジャコメッティ特集展示が具象美術に見えるくらいの抽象っぷりです。現代美術の鑑賞って冒険ですよね。
カンバス一面を油彩で塗りつぶしたりミクストメディアでようわからん物体を作ったりされていると、ついどんなに均一に塗られているかとか、色の組み合わせがお見事だとか合ってないところがいいだとか、細かいところで楽しんでしまいがちですよね。(主にわたくしがそうなのでそういう前提で話を進めます)
ところがたまに突然、何の前触れもなく「わかる……」と思える瞬間が来ることがあります。作者によるわけでもテーマによるわけでもなく、そもそも自分の理解が作者の意図と一致しているかもその場ではわからないんですけれども、何かを自分なりに(一方的であれ)受け取るというのは気持ちがいいものです。
このとおり、先方や美術館の都合をまるっきり気にしない、自分の感じたこと以外の何も当てにしない鑑賞というのもおもしろいものです。趣味でやっていることですからね。
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ヨルク・シュマイサー 終わりなき旅(~6/2) [美術鑑賞]

奈良県立美術館の「ヨルク・シュマイサー 終わりなき旅」に行ってきました。全然知らない人だったんですけれども、チラシを見て好きな絵だなぁと思ったので行くしかありませんでした。好きな作家が増えるというのはそういうものです。
ドイツに生まれ、世界各地を旅しながら作品を残して来た版画家の人で、日本をテーマにしたものも少なからずあります。ことに奈良を取り上げたものが多く出されていて、それにくわえて晩年に拠点としたオーストラリアにまつわるものも
印象的です。ここらへんは奈良市とキャンベラが姉妹都市提携をしているおかげもあってか充実していました。
版画を見るとき、ついエッチングとかエングレーヴィングとか技法に注目してしまう悪癖があるですが、今回は作者の意向をくんで、そのあたりの説明を最低限にして作品と向き合えることを重視した展示になっていたのがよろしかったです。自然とか都市とか、目に見えるものを写実的に描いているように見えるんですけれども、それだってみんな作家がそのとき見たものを写しているんですよね。人物像や海岸で拾ったかけらを描いた作品を前にすると、より写実にとどまらない部分を楽しめる気がしました。

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フェルメール展(~5/12) [美術鑑賞]

大阪市立美術館で開催中のフェルメール展に行ってきました。東京は入れ替え制で時間別のチケットだったそうですけれども、大阪は特にそういうことはなく今のところは待ち時間もなく快適に見られました。一番待ち時間が長かったのはグッズ売り場のお会計ですかね。
今回の目玉となっている日本初上陸の「取り持ち女」は、従来のフェルメールのイメージにあるような女性や雰囲気のある室内描写を離れ、どちらかといえばわたくしのイメージするオランダの風俗画の系譜に近い作品に感じられたので、日本のフェルメール好きの皆さんのご感想が楽しみです。既存のキャラクターにコスプレさせたグッズは出しづらい感じの絵です。とはいうものの、光と影の演出はしっかり現れています。
さて、オランダ絵画と言えばわたくしは風景画が大好きで、今回は全体の点数はさほどでないものの選りすぐりのものがいくつも出ています。オランダならではの海の風景もあるのですが、今回は教会の内部を描いたものが面白かったですね。当時のオランダの教会は基本的に質素なプロテスタントの様式だったそうですが、カトリック風の豪華な祭壇を配置していたり実際とは異なる構造だったり、記録ではなく風景画としてのアレンジについても解説されていました。
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驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ(~4/14) [美術鑑賞]

あべのハルカス美術館の「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」を見てきました。清水三年坂美術館が全力で殴り込みに来た感じの工芸品がいっぱい出ているんですけれども、今回は現代アートの作品も多数並んでいるのが大事なところです。20代、30代の作家さんの作品もあって、懐古に偏らずこれからの展望にまで目を配っているのはすばらしいと思いましたね。
わたくしは家から自前の単眼鏡を持っていったんですけれども、入り口でも数量限定で単眼鏡の貸し出しをしていたので、近くで見られる方はぜったいに単眼鏡の持参をおすすめします。遠くから見て「はあ~……」となったあと、近くで「はああ~……」、さらに拡大して「はあああ~……」って気持ちになれますので。
器の中の、一枚が米粒より小さい花びらを一個一個色づけするとか、ほんものから型取りした無数の花を鋳造して大きな形を作るとか、もう想像を絶する世界をただただ呆然と眺めていました。並外れた集中力と技術力を兼ね備えていないとできない仕事、見ているだけで立ち会ったような気持ちになって疲れるけど楽しいですね。
おもしろかったのは、陶磁器などは制作中の温度や湿度を含めた環境管理もたいへんな仕事で、そこも含めて超絶技巧という見方ですね。そのレベルの工芸品が、昔も今もぞろぞろ出てくる展覧会でした。
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ミラクル エッシャー展(~1/14) [美術鑑賞]

あべのハルカス美術館エッシャー展を見てきました。
エッシャーと言えばだまし絵ですね。階段があり得ないつながり方をした家とか、魚が途中から鳥になったりするやつです。しかしなかなかそういう見知った作品が出てこない展覧会でした。どちらかというとそこまでたどり着く前の作品群や、版画家としての技法の数々を眺められたのが楽しゅうございました。
清書を題材にした木版画をやっていたなんて全く知りませんでしたし、後年の錯視を利用した奇妙な建造物の絵に先駆けて、現実の風景を描いていたことも不勉強にして全く存じませんでした。木版やリトグラフによるイタリア各地の風景は、実在するはずなのに幻想世界のようで見応えがありました。
今まで考えたこともなかったんですけれども、実は幾何学や数学、科学や建築学にも目を向けた人なんですね。言われてみればあんなかっちりした建物、知識がないと描けるものじゃありません。そういった画業の背景を知った上で見ると、幅4m近い大作のだまし絵「メタモルフォーゼII」を見る目も変わってくるというものです。
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ルーヴル美術館展 肖像芸術――人は人をどう表現してきたか(~1/14) [美術鑑賞]

大阪市立美術館のルーヴル美術館展に行ってきました。サブタイトルが「肖像芸術――人は人をどう表現してきたか」ということで、古代から19世紀までひたすら肖像作品が並んでいます。彫刻に絵画に立体物とぎっしりです。
奉納のために作られた古代の彫像からはじまり、葬礼肖像の移り変わり、権力者の肖像、時代ごとに現れる表現と流行など、部屋ごとの分類が新鮮です。ざっと時代順に見てゆくこともできますし、それだけではない観点から見る楽しみも教えてもらえます。複数の作品で登場する人もいて、名前をおぼえておくと後から振り返ってしんみりしたりもできます。
まとめていくつも登場したのは公式サイトにも「顔」として出ているナポレオン1世です。古代ローマや歴代フランスの君主を思わせる表現を取り入れさせた絶頂期の肖像をいくつも並べてから、後に複製されて販売されたというデスマスクを持ってくる意地の悪いセンスにしびれました。
誰がモデルかもはっきりしない作品もありますし、誰でも知ってる有名なあの人の肖像にも出会えます。ダヴィッドと工房による「マラーの死」は、きっとオリジナルをどこかでご覧になったことでしょう。
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ブラティスラヴァ世界絵本原画展(~12/2) [美術鑑賞]

奈良県立美術館のブラティスラヴァ世界絵本原画展に行ってきました。
ブラティスラヴァはスロヴァキア共和国の首都で、そこで二年ごとに開催される絵本原画展の、2017年秋の受賞作品を中心にした展示です。
第一部ではグランプリと金のりんご賞、金牌などの入賞作品、第二部では日本代表作家を特集し、第三部では学芸員さん注目の四カ国の絵本を紹介しています。まだ邦訳もない、見たこともない世界の絵本に触れられるめったにない機会で、しかも今回は原書を含めた絵本を手に取って読めるコーナーもあるんですよ。
いきなり第一部から、見たこともない世界の見たこともない原画が広がっていて新鮮な気持ちになりますし、第二部の日本の作家特集では裸婦や下絵もいっしょに見られます。絵本好きだけでなく、きれいな絵の好きな人や現代美術好きの人でも楽しめそうです。第三部では中国・イラン・イスラエル・韓国の絵本が集められていて興味深く拝見しました。日ごろあまり絵本を手に取る機会がないうえ、アジアや中東の絵本となるとさらに疎くてまったく未知の世界だったもので。

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室生山上公園 芸術の森 [美術鑑賞]

室生山上公園に行ってきました。地すべり対策の公共事業と芸術が一体化した公園で、彫刻作品だけでなく周囲の自然までが作品の一部であるような設計がすばらしいです。ものすごくスケールが大きくて、自分が中に入れる現代美術です。歩いているだけでなんだかいい感じになってきます。
現代彫刻というと難しそうなんですけれども、ここは公園として散策して楽しいので、美術鑑賞ではなく遊びに来る感じで世界中の人に見ていただきたいです。自然が美しいのはもちろん、びっくりするような変なものがいろいろあって、しかも立ち入ってさわれて何なら写真も撮れるって最高です。
画像検索で出てくる写真を見ていてもだいぶ不思議な場所なんですけれども、実物の大きさを前にするとまた違った感慨があふれてくるんですよ。ひととおり見て回ったあと、池のほとりの観覧席で昼食にしていると、文明が滅びたあとの世界にピクニックに来たような気持ちになりました。鳥の声と虫の声しか聞こえない世界ですよ。(遠くで芝刈りの音がしたら人類がいなくなったあともまだ動き続ける庭園整備ロボットがいるなぁと思うし、周りに他のお客さんが見えたらあれは来客の姿を投影しているホログラムだと思いました)
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特別展 京(みやこ)のかたな(~11/25) [美術鑑賞]

京都国立博物館の特別展「京(みやこ)のかたな」を見てきました。あの四角い平成知新館、三階建てでいろんなジャンルを展示している平成知新館が上から下までぜんぶ刀なんです。これはえらいことですよ。
タイトルにあるとおり京都エリアの刀を中心にした展示になっています。といってもながらく日本の中心だったのが京都ですから、各地の刀工に与えた影響や都から地方へ向かった刀工などもたくさん出ていて、見回せば日本全国で作られた刀が並ぶかたちになっていました。それだけ出ているわけですからもう、古代から現代の日本刀の歴史を一望する気分です。そうなんです、平成に入って打たれた現代の刀まで出てるんですよ。
京都でつくられた刀の他に、昔から京都にあった刀もいろいろ並んでいます。遠いところだとインドネシアから来た短剣もありましたし、お膝元なら「祇園祭の長刀鉾の長刀」というのもあります。
武器だけでなく絵画の名品もあり、京都の文化と密接に結びついた刀について学べる展示でした。わたくしはどちらかというと刀そのもの目当てで単眼鏡も持っていったですが、そこまで詳しくなくても肉眼でも十分に鑑賞できる美しさだと思いました。全期間で国宝が19点も出るんですよ、これは見ない手はないです。

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糸のみほとけ ―国宝 綴織當麻曼荼羅と繍仏―(~8/26) [美術鑑賞]

奈良国立博物館の「糸のみほとけ ―国宝 綴織當麻曼荼羅と繍仏―」を見てきました。そうですあの綴織當麻曼荼羅です。一生に一度は見ておかないといけないと思ったので急いで行きました。
副題にある繍仏というのは、刺繍で表した仏様のことで、仏像や仏画とはまた違った信仰の形です。糸で表された仏の像がテーマですから綴織と刺繍がたくさんあって、集中してそれだけを見られる機会がなかったのでたいへん新鮮でした。
これから足を運ばれる方々には、修理完成記念で出展された綴織當麻曼荼羅の大きさにまず圧倒されていただきたいです。綴織はたくさんの色を使って精緻な絵柄を表現できる一方でとても時間のかかる手法で、ほんの一部分を復元した展示があったんですけれども、A5くらいの面積だけで四ヶ月かかったとのことで、當麻曼荼羅の原寸大だと約八年かかるそうです。これを一晩で完成させたらそれはもう奇跡ですよ。
修復が終わったとは言えだいぶ傷んではいるですが、江戸時代に刺繍で再現された當麻曼荼羅も出ており、こちらはずっと色がきれいに残っていて細かいところまで確認できます。サイズはそのままなので、上から下まで観察していたら単眼鏡の倍率を途中で調整するくらいの大きさが実感できます。
綴織よりは時間のかからない刺繍の作品のほうが多かったんですけれども、古い作品でも状態がいいものがいくつもあって驚きました。。
刺繍とか織物というと掛け軸を真っ先に連想したですがそれだけではなく、写経を刺繍で表したものや屏風に貼られたものもあります。ぱっと見た感じでは筆書きにしか見えないお経の刺繍はめちゃめちゃに拡大して観察してしまいましたよ。それと中世の風習として、部分的に髪の毛を使った刺繍もたくさんあります。周りの絹糸とは言われてみると確かに少し違って、でもきれいに残っていました。
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