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R・オースティン・フリーマン『キャッツ・アイ』(ちくま文庫) [ミステリ]

弁護士のアンスティはある晩、不審な男ともみ合う女性と遭遇する。男の追跡に失敗し、女性の救護のために駆け込んだ屋敷では主人が何ものかに殺害されており……
こんなに本格ミステリみたような導入で、実際のところ殺人事件の謎解きも大変本格ミステリなんですけれども、ストーリーにはそれ以外の要素がどんどん入ってくる楽しい探偵小説です。
具体的に何が入るかというと、裏表紙のあらすじにも記載のある冒険小説だったり突然の歴史小説だったりします。殺人事件が起きて警察が頼りにならなくて名探偵が登場して解決する、というがっちりした流れではない小説と考えれば、ちょっと前の時代(※二十世紀なかばあたりまでを意識した発言)にはそんな珍しくありませんし、大騒ぎすることもなくただただおもしろい本というだけのお話でしたね。ホームズの長篇だってそんな感じですし。
とはいえ表紙はシンプルでかっこいいので、本格ミステリだと思って読み始めた人にびっくりしていただきたい気持ちもあります。上にも書いたとおり、殺人事件まわりはしっかり名探偵が頭を使う仕事をしていますので。

キャッツ・アイ (ちくま文庫)


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