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ミック・ジャクソン『こうしてイギリスから熊がいなくなりました』(東京創元社) [海外小説]

イギリスには野生の熊は存在しないそうです。という予備知識ほか、イギリスにおける野生動物と狩猟の歴史をざっと訳者あとがきで解説してくれるので、こちらを最初に読むのもよさそうです。
というわけで、イギリスから熊がいなくなるまでの歴史を連作形式で語る小説です。まだ熊が夜の森の中をうろついていた時代、サーカスで芸をさせられていた時代、人間にまぎれて暮らしていた時代など、イギリスの熊絶滅史のさまざまな局面を扱っているんですけれども、どのくらいまで虚実が入り混じっているのかはわかりません。全部虚だろうと思っていたら、前述のあとがきでどうも実際そういうことがあったらしいという話が出てきますし。
タイトルからすると熊が淡々と迫害され淡々と絶滅するものがなしいお話かと思ってしまうんですけれども、ふつうに人間に逆襲したり人間に構わず好きなように行動したりもしていますのであまり悲壮感はありません。こわくて奇妙で少しかわいいイラストがふんだんに入っていて、説明のしづらいへんてこで面白い本です。

こうしてイギリスから熊がいなくなりました


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